尿道炎

男性の尿道炎の多くは、性行為感染(性病)です。排尿の時に痛みがあり、尿道から膿が出ることがあります。以前は淋菌による尿道炎が多かったのですが、最近はクラミジアという微生物が原因になることが多くなっています。淋菌性尿道炎では、痛みも強く、黄色っぽい膿がたくさん出るのに対して、クラミジアの場合は、痛みは軽く、場合によってはちょっとしたかゆみとか、尿道が熱っぽいといった程度で、膿も少なく、白っぽいため、病気であることに気づかないで生活している人もいるくらいです。

特に女性の場合は、クラミジアに感染してもしばらくの間はほとんど無症状で、腹膜炎になってから気づいたり、妊娠した際の検査で発見されたりすることが多いので、男性がもしこの病気と診断された場合には、必ず接触したパートナーに話して、婦人科を受診してもらうようにしなくてはいけません。気づかずに放置すると、不妊の原因になったり、妊娠した場合、赤ちゃんに影響をあたえることもあります。

尿路結石症

尿は、腎臓でつくられ、尿管という細い管を通って膀胱に流れ込み、ある程度たまったところで尿道から排出されます。この尿の通り道のどこかに結石がある状態を尿路結石症といいます。同じ結石でも、腎臓の中にある状態を腎臓結石、尿管に下がってくると尿管結石、膀胱の中に入ると膀胱結石、尿道では尿道結石、と呼び、場所によって名前が変わってきます。

強い痛みが出ることは有名ですが、実際は多くの場合無症状で、結石が移動した場合、これに対して尿管が石をしぼり出そうとして痙攣(けいれん)のような反応をすることで痛みが発生します。痛みは相当強くなる場合がありますが、命に関わるような危険な痛みではありません。

最も多いのは蓚酸カルシウムなどのカルシウム結石ですが、ほかにも尿酸、リン酸アンモニウムマグネシウム、シスチンなどで結石ができることがあります。体質的なもののほか、食生活や生活習慣も原因になるようです。予防のためには、水分を多く取り、偏食をさけ、規則正しい生活を送るようにすることです。特に、もっとも多い蓚酸カルシウム結石の成分である蓚酸は、ほうれん草、小松菜など、緑の濃い野菜のえぐみや、豆の渋皮などに多く含まれているので、これらの食物のとりすぎには気をつけてください。また、食べるときには、充分なカルシウムといっしょに摂取すると良いといわれています。ほうれん草を食べるときにはかつお節やじゃこなどをたくさんふりかけて、また、渋皮の成分を含んでいるコーヒーを飲むときにはミルクをたっぷり入れて・・・といった食べ方は、理屈にかなっています。

膀胱炎

女性に圧倒的に多い病気です。尿道から、大腸菌などの細菌が膀胱の中に入って炎症を起こすもので、排尿痛、残尿感、頻尿などが主な症状です。体の冷えや、尿意をがまんすること、外陰部が清潔でないこと(生理、セックスなど)が誘因になりますので、これらのことに充分注意をし、また水分を充分に摂って予防に努めてください。

治療としては、特に原因のない単純な膀胱炎については、適切な抗生物質を3-7日飲むことでほとんどの場合完全に治すことができます。逆に、薬を飲んでもなかなか良くならない場合は、膀胱炎の原因として別の病気がかくれていることがありますので注意してください。また、一般的に膀胱炎では熱は出ません。高熱が出る場合には、腎盂腎炎という、より重症な病気の可能性がありますので、必ず専門医に相談してください。

膀胱がん

膀胱がんが見つかるきっかけとなる症状は、血尿である場合が多く、その多くは、痛みなどの症状を伴わない無症候性血尿と呼ばれるものです。血尿の多い、少ないは、病気の状態と比例しません。また、続けて血尿が出るとは限らず、出たり止まったりしますので、一旦止まったからといって安心してはいけません。他にも血尿をきっかけに見つかる病気はいろいろありますので、血尿が出た場合は必ず泌尿器科医に相談してください。

膀胱がんは、早期のものであれば、内視鏡で見ながら削り取るだけで完全に治せることが多いのですが、進行してしまうとやっかいですので、気をつけてください。

尖圭コンジローマ

ウイルスによる性行為感染症のひとつで、男性の亀頭(特にくびれた部分)や包皮、女性では陰唇の部分に多く、鶏のトサカのように先のとがったできものができます。このできものは、痛くも痒くもありませんが、少しずつ大きくなってきます。他の性感染症にかかった患者さんや、仮性包茎の方に発症することが多いようです。

治療法としては、電気メスで焼きつぶしたり、液体窒素で凍らせてとる方法などがあります。また、外用薬で有効なものも開発されてきていますが、いずれの方法を用いるにせよ。あまり大きくなってしまうと治療が大変になりますので、気になるものがある場合は早目に受診してください。

性器ヘルペス

主として性器の皮膚と粘膜の境界付近に、小さな水ぶくれのようなものができる病気です。複数の水ぶくれが集まってできる形が多く、数日で水ぶくれは破れてかさぶたになって治っていきます。ピリピリした痛みがあることが多く、近くのリンパ節も腫れてしまうことがあります。

この病気は、一度感染してしまうと、その後繰り返して起こることが多く、今の医学では完全にこのウイルスを退治することはできませんが、症状が出始めた時期に使うと効果の高い薬がありますので、やはり「おや?」と思ったら早めに医師に相談してください。